昭和元禄落語心中
今◯俺の反響が想像以上で悶々としてるんですけど、その理由はあれが評価されるんだったら「昭和元禄落語心中はもっともーっと評価されるべきだ」に落ち着きました 比べるもんじゃないかもだけど、同じ実写化枠なので、落語心中の1ファンとして素直に悔しい
— みどりいろ (@richijo2525) 2018年12月17日
未だにこの気持ちが拭えないままでございます…
今は2周目観ているんですけど、観れば見るほど好きになる。
落語はしっかり聞いたことなかったので1周目ではちゃんとかみ砕けなかったけど、
2周目だとストーリーと落語のリンクとか出来事と落語の変化がしっかり楽しめてこれまた良い。
昭和元禄落語心中という作品の魅力はもちろん、原作飛び越えて落語にまで興味が湧いてきている次第です(笑)
先日、アニメオタクの先輩に
「昭和元禄落語心中ドラマ化されているんですけどすごくよくて、、、観ましたか?」
ってたまらず聞いたところ、
「あれは成功だね」
とのお言葉をいただき、
「ですよね?!!!!!!」
ってなりました(笑)
(ちなみに、この先輩はアニメ実写にかなりの辛口の方です)
自分なりのいい実写化の定義として、
「いい実写化は原作を知りたくなる」
としているんですけど、落語心中はまさにこれ。
私はこれから原作に手を出そうと思っているのでちゃんとしたことは言えませんが、大きな改変があるにも関わらず、原作ファンにも支持されるのって稀有じゃないかな、と。
原作では、小夏は両親の死の真相を八雲から告げられないまま、八雲は助六とみよ吉の死を1人で抱えたまま、死んでいくんですよね。
でも、八雲の生き様を見ていたら、八雲にはどっちのパターンもあてはまる気がするんです。
一人で抱えて死んでいくのも八雲らしいし、未練で小夏に打ち明けるのも、孤独を選びながら孤独に苦しんだ八雲らしいな、と思うわけです。
ドラマ版では、「原作ファンも見たかった八雲の姿パターン2」みたいなラストだったんじゃなかったかな、なんて勝手に思ってます。
この作品、本当にもっともっと評価されるべきだし、もっともっと話題になってほしい!!
というわけで、このドラマに対する思いを思うままに書きまーす。
まずは菊比古と助六。
なんといっても、この2人の関係がたまらんですよね!!!!
野良犬のように暮らしながら落語に出会い自ら7代目の元にやってきた助六と、由緒正しい家に生まれながら7代目の元に追いやられ、自分の居場所を求める菊比古。
落語に愛される天才肌の助六と落語に縋ろうと必死な菊比古という正反対の2人。
そんな正反対の2人が、互いを羨みながら嫉妬し合いながら、それでもお互いを唯一無二だと認めて、2人の落語で「落語を変えよう」とかいう胸熱な約束をしちゃうんですよ!!!
どっちかが堕ちそうになったら引っ張り上げてきた二人が尊すぎて胸が苦しい。
そんな二人を道連れにしてしまうみよ吉。
自分より落語をとった菊比古に対し
「次会うときは地獄ね」
とか言っちゃう。
そして、助六の子を身ごもり田舎に帰省。
親子3人仲睦まじく暮らしていると思いきや、菊比古好きすぎて助六を連れ戻しに来た菊比古と共に本当に心中しようとしちゃう。
菊比古から助六という落語を奪い、また菊比古を孤独にしてしまう存在なのに何故か憎めない。
(大政絢さん好きになりすぎて毎日インスタ見てます)
助六とみよ吉の死後小夏を引き取って、八雲という名にまとわりつく業を断ち切ろうと孤独であり続ける菊比古。
しかも、小夏は菊比古の存在によって両親が死んでしまったと思い込んで、菊比古を恨んでいる。
菊比古と小夏の仲睦まじいシーンを見た後だと、切なくてもどかしくてたまらなかったですね。テレビの中の小夏に何度
「菊比古のせいじゃないよ!!思い出して!あの頃を!!」
と話しかけたことやら、、、
そんな二人の救世主、与太郎!!!!
助六を彷彿とさせるお調子者さと快活さで、こりゃあ弟子を拒み続けてきた菊比古も弟子にとっちゃう!!!
なにがいいって、この与太郎に助六との約束を託しちゃうし、「あたしより先に死なないこと」って約束させちゃうこと。
もう独りはイヤだよね。って私が泣いたわ。
3代目助六(与太郎)が前2代の助六の思いをつなぐなんて、これ以上の展開はない。
そして、ドラマ版オリジナルの小夏と八雲の和解エンド。
「見捨てないで、育ててくれてありがとう」
「あいよ」
このシーン、全私がワンワン泣いた。
ずっと温もりを求めながら遠ざけていた八雲が報われた瞬間でした。
そして年齢不詳の松田さん。
視聴者の代わりに劇中で泣いてくれる愛おしい存在でした。
あとはなんといっても、落語ですね!!!
岡田菊比古の「死神」が年齢や出来事とともに熟達していくのは素人でも分かったし、山崎助六の天才さも、それを思い起こさせる竜星与太郎の落語も本当に聞き惚れちゃいました。
それだけじゃなくて、落語がドラマの展開にハマっていてそれもまた最高。
役者陣の演技・制作陣の演出・脚本家さんの構成と脚本がすべてピタッとはまると、こんなにすごい素晴らしいものが出来上がるのですね。
NHKドラマ10のスタッフが完璧すぎて怖い。
こんなにステキな作品を本当にありがとうございました!!!
民放各局、NHKのドラマ班にスパイ送り込んだらいいんじゃね?
とか思っちゃいますわ(笑)
自分の今期ドラマへの評価と世間の反響とのズレがもどかしい!!!!
某雑誌のドラマ賞は薄目で流してます
— みどりいろ (@richijo2525) 2018年12月19日
はいはい人気人気!!ってな心持ちで平常を保つし変に加担はしないっ!!
P.S 岡田将生さんの現時点はどこ????
けもなれが私の心をガンガン打ってくる件
けもなれ最終話!!
思ったよりも、自分にすごく響いていたと最終回を観て実感したので書きたくなっちゃいました。
まず、けもなれの視聴率について的外れなネット記事に物申したい!!
あくまでも、個人的意見ですけど、この作品、野木さんは視聴率度外視で書きたいものを書かれたんじゃないかなって思います。
だって、視聴率狙いのドラマにしてはドラマ的展開がなさすぎる!!!!笑
『けもなれ』はとことんリアルに矢印を向け続けた作品に思います。
現在を生きる、獣のように生きられない我々の足を止めてくれるような作品でした。
個人的に、ドラマや映画のフィクションで、けもなれのようなリアルに寄り添った作品は、自分と登場人物を重ね合わせる視聴者が多いと思うんです。
今回の場合多くの人が晶もしくは恒星に自分を重ねたんじゃないでしょうか。
そして、多くの視聴者が2人に「自分が現実ではできないこと」をすることを望む。
それを通して、疑似的にストレスを発散できると思うんです。
だから、もし、
「晶が社長を追放し、部下を鍛え直し、恋人に喝を入れる」
「恒星が不正から早々に足を洗い、ヘルプした会社の不正を暴く」
そんなストーリーだったら、もっと多くの人たちがこのドラマを見たのだと思います。
でも、このドラマはストーリー的な面白さを求めたわけではない。
だからその分、我々がドラマに求める展開をとことん裏切ってくる。笑
社長は怒鳴るし、部下を少しも顧みない人だけど、“悪人”というよりは、仕事が出来すぎる故に“人の気持ちがわからない人”であって。
(個人的にはめちゃくちゃ既視感ある人物でした。)
それ故に、晶や周りの人が社長に何も言えないのも納得で。
晶をサポートしようとしない周りも納得で。
だって、普通のドラマだったら、佐久間さんなんてまさにヒーローポジですよね!
晶と佐久間さんが手を組んで...
そんな期待さえも裏切り、佐久間さんはひっそり転勤しようとしてるし(苦笑)
しかも部下2人はあんなんで、でも辞められたら人手不足で元も子もないし、何より社長があれだから晶があの2人に厳しくすることはできない...
おまけに恋人は、元カノと同棲しちゃうような男で。でも、晶は愛に飢えていて、いい年で元カノさえなんとかなれば結婚も考えられる感じで。色々不満に思いながらも別れは切り出せず、ズルズル付き合って自分をごまかす。
脚本きびすぃー
そんなこんなで、あのガッキーが終盤までかわいく見えなかったですもん(もちろん顔はいい)
ガッキーの悩殺スマイルを封印し、いっぱいいっぱいの”気持ち悪い”笑顔を浮かべるガッキーのオンパレード!!
会社でも無理をし、恋人にも嘘の笑顔を重ねるガッキー(晶)を見続けるのはなかなか苦しかった。
(これ、空飛ぶ広報室、掟上今日子の備忘録、とガッキーのかわいさを武器として書いてきた野木さんだからこそできることですよね笑)
でも、その分、生きづらい人々の背中に手を添えてくれるような作品でもあって。
個人的にはガッキーと母親の関係の描かれ方が、すごく腑に落ちたし、自分を肯定してもらった気分になりました。マルチ商法に引っかかった母親を見限った”晶”っていう見方は個人的にはポイントになっています。
仕事でも、恋愛でも、頼れる肉親がいないこそ、あのいっぱいいっぱいな晶がいる。
でも、晶に必要なのは血のつながりではない。
この話の中で、例えば母親と晶が和解するようなことがあれば、私にとってはファンタジーになってしまっていました。
切っても切れない血のつながりを説く作品って多いですし、そういうのってあるのかもしれないけど、”血の繋がりに負う義務感”って、人間の義務じゃない。切っても切れない血縁を断ち切る人だっているんです。
この作品は血のつながりじゃなくて、心のつながりをとってくれた。血のつながりがなくてはならないものとして描かれなかったのは救われました。
最終的に肉親である母親とは疎遠だけど、京谷の母親と心からつながりますもんね。
私にとってのこの作品の大きな要素であり、大好きなポイントです。
呉羽のバックグラウンドもとてもハッとさせられました。私は完全に晶目線で見ていて、呉羽みたいな人を「自分があって実行できて、自由で楽しい人」みたいな見方をしてしまうんですが、呉羽にだって悩みはあって。人はみんな色々あるっていう、当たり前だけど、いっぱいいっぱいな毎日では見落としがちな事実に気づかせてもらいました。
恒星も晶も、最終的には自分で自分を解放します。
晶は恋人との別れを決断し、恒星は兄と向き合うことを決断する。
そうして、晶は元彼の母親、元彼の元元カノとのつながりを手にし、恒星は兄弟を取り戻す。
そうして手にしたものが、自分が自分でいられる場所になっていく。
晶と恒星の最終的な関係も、あの時一線を越すという2人の“決断”の結果であって、一歩踏み込んだより心地いい関係を手に入れるには必要な決断だったんだと思いました。
手を伸ばせば届く距離にいる人と手と手を繋ぎあって生きて行く。獣になれなくても、ならなくても、決断の先に未来はある。
私はそんなメッセージを受け取りました。
「自分が“自分”でいること」を問いかけてくるとても心に響いたドラマでした。
晶と恒星に鐘がなりつづけますように。
見終わったら、大好きすぎてどうしよう。
野木さん、キャストさん、スタッフさん、この作品を届けてくれたことに、本当に感謝です。
ありがとうございました。
ちなみに松田龍平さんの色気にやられてます笑
あの綺麗な手と雰囲気は反則!!!
龍彦に幸あれ!!!
土曜日から全然余韻が抜けないので書きます!!
「結婚相手は抽選で」最終回。
龍彦が「自分を主張すると叩かれてしまうかもしれないという恐怖心」を克服し、人々の心を動かしましたね!!!
たっちゃんが握手された手を握り締めるシーン、グッときました…
奈々と龍彦の終わり方も良かった!嵐望と好美は無理くりくっつけたくせに(笑)、ここは丁寧なのが逆に良かったです。
嵐望と好美と嵐治の件は、このドラマ唯一のギャグパートだと思えばオールOK!(単純)
実はこのドラマ、1話を途中から観て離脱したんですよね。
タイトル的に、映画「恋と嘘」的な(見ていないけど)、冴えない男がこれをきっかけに恋愛できるようになるようなもっと明るくて恋愛中心のドラマだと思っていて…
非現実設定の恋愛作品が苦手な自分は早々に観るのをやめる判断をしました。
ところが、TLの評判がいいこと!!!
あまりにも皆さん(勝手にtwitterでフォローさせていただいている方々)が絶賛されているので、最終回前に全話回収しました。
そしたら、なんとまあ…素晴らしいこと!!!
全然明るくないし、バリバリの社会派ドラマじゃないか!!!
これ、確実にタイトルと番宣の仕方しくってますよね。
このドラマ観て、初めて
「原作ある作品って原作とタイトル同じじゃなきゃだめなの?」って思いました。
そんくらいもったいない!!!!
絶対タイトルで惹かれない人多いし、もっとなんかあるでしょ!!!!
番宣ももっと盛大にお願いしますでした…
あと、どなたかが仰っていたんですけど、1話がほぼ膠着状態でストーリ―どころか、何を描くドラマなのかが伝わってこなかったんですよね。
ほぼ登場人物の説明と急な法律施行で終わってた気がする…
これを観続ける判断をした方々の嗅覚がうらやましい!!
ってか、自分がポンコツ!!!!
フジの土ドラの枠だから仕方ないんだろうけど、これ全然10話でいけたし、今期なんて全体的にツッコミドラマ満載なんだから10話で月9でやった当たったと思うんだけどなあ…
SU〇TSより全然おもしろいで、、、(ごめんなさい)
後は何といっても、龍彦を演じた野村周平さんですよね!!
いやー、、、素晴らしかった。
たっちゃんの繊細な表情ひとつひとつにこちらまでも心をゆすぶられました。
今期はダメンズクソ男ばかりが民放ドラマにはびこっているので、健気で自分の殻を破ろうとしているたっちゃんが大好きになりました。
野村君はもともと好きな俳優さんでしたけど、ここまですごい俳優さんだとは思っていなかったです。(ごめんなさい)
私は自分の勝手な解釈で、「ハマリ役」を
「特定の役者以外が演じることを想像できないほど役に合っている場合」
と定義していて、ハマってるな!って思うときは「中の人の外見やイメージとその役の相性が果てしなくいい」みたいな場合が多いんですよね。
(個人的には、過保護のカホコの高畑充希さんとかグッドドクターの山崎賢人さんとかですかね)
で、自分にとって野村さんの龍彦は”ハマリ役”だったわけですが、
野村さんの龍彦に関しては「役と中の人が一致する意味での”ハマリ役”」では決してなくて、野村さんが龍彦になりきったことで野村さん以外の龍彦が想像できないんですよね…
うまく言葉にできないですけど、とにかく視聴率に関係なく野村さんの代表作としてこの作品を推してほしい!!!(ほぼ視聴率に貢献してなくてごめんなさい。)
龍彦に幸あれ!!!!
NHKを見くびりすぎていた件
透明なゆりかご
ここ最近のドラマで一番響きました。
個人的に、ドラマや映画をはじめとするエンターテイメントになにを求めるかって人それぞれで、それによって楽しみ方って変わってくると思うんですけど、
このドラマは娯楽としてではなく、本当に自分と向き合わされるような作品でした。
命って何?
清原果耶ちゃん演じる青田アオイちゃんの透き通るような声に何度も心を揺さぶられました。
うちの家庭は朝ドラも大河ドラマも見ないので、NHKに対してドラマのイメージって本当になくて…祖母がよく見ている演歌とか子供向けの教育番組とかニュースのイメージしかなくて… 自分の目は節穴もいいところでした。
思えば、もう一つNHKさんでとても難しい題材を扱っていた素晴らしい作品がありました。
昨年末から全4話で放送された「女子的生活」
本当にたまたまなんとなく見始めた作品で、透明なゆりかご以前の唯一のNHK作品。
志尊淳さん演じるトランスジェンダーの女の子みきちゃんのお話。
このドラマを見た時にも透明なゆりかごと同じようなこととを思ったのを思い出しました。
「もし自分が子供を育てる立場になったら見せたい」
そのように思う作品ってそうそうはなくて。っていうか、今のところこの2つ以外はないです。
このような類・演出のドラマは民放さんでは難しいんだろうと思います。
決してキャッチーになりえない(というかしてはいけない)題材で、とことん性・命に向き合う作品。
ドラマに”娯楽”を求めている人は多分見ることを選ばないであろう内容。
CMとか他企業との折り合いの必要がないNHKさんだからこそ作れる作品。
これから、NHKさんの作品は掘り当ていこうと心に決めました。
過去の自分反省しろ。多分お前はいくつものNHKさんの秀作を逃して生きてきたぞ。
そして、改めて透明なゆりかごについて。
と思ったけど、きっと、どんな言葉で透明なゆりかごを語ろうとしても陳腐に思えてしまうんだろうと思うし、この作品は受け取った人それぞれの作品なんだろうと思うので、感想は胸にしまっておきます。
でも、役者さんについては語りたいことがたっくさん!!!
まずは何といっても青田アオイを演じた清原果耶ちゃんですよね!!
まだ17歳ってマジか… 私なんかよりよっぽど人生経験が豊富そうで、どういう人生を歩んできたんだ…と呆然て感じです。
青田アオイとして確かに存在していて、彼女の声・仕草・目線・表情・動き、すべてから伝わってくるものがありました。
一切癖がないというか、清原果耶であるということを1ミリも作中で感じさせないのって本当にすごいな…
彼女の出演作は今後一切見逃したくないです。
そして、由比先生もとい瀬戸康史さん。
私史上2人目です。お芝居に惚れた俳優さん。(1人目は林遣都さんです。)
もともと透明なゆりかごを観よう!と思ったのも、寝ても覚めてもで久しぶりに瀬戸さんの出演作を観たことに気付き(アタシんちの男子以来)、観れていなかった「先僕」と「海月姫」を観たことが始まりで。とくに海月姫の蔵之介でやられました。もちろんカッコいいとか声がいいとか(非常に思っているけれども)もあるんですけど、表情にやられました。蔵之介が月海を見るときの、自分の感情を押し殺したようななんともいえない表情の演技にこっちの胸がぎゅっとなって、苦しくなって、、、 これ、林遣都さんのお芝居を観た時以来の感覚だ!!と思い、私にはテーマが重過ぎそう…と手を伸ばせていなかった透明なゆりかごにたどり着きました。
由比先生、を演じる瀬戸康史さん、すばらしかったですね。私の中で蔵之介で得た直観が確信に変わりました。
瀬戸さんは実年齢よりも下の役がきそうなお顔つきで、実際蔵之介もこれから見ようと思っている「できしな」の諒太郎も実年齢より下だし。
でも、この透明のゆりかごでの由比先生は、たしかに30代半ばであろう、結婚して離婚していてもおかしくなさそうな、佇まい・声のトーン・振る舞いであり、そのすべてが由比先生でした。たとえ作中で描かれていなくても、その人物の今にどのような背景があり何を抱えているかが伝わってくる。由比先生については、どうして開業したのかという経緯はなんとなく描かれていますが、そこまで詳細は描かれていなくて。離婚について言えば「離婚して子供もいるらしい」くらいの情報しかないんですよね。で、まさかの元妻登場。そこでも離婚した経緯は描かれていなくて。でも、元妻に対する由比先生の表情や行動から何かが伝わってきて、そのイメージは視聴者の中で一貫していると思うのです。
私の中では、アオちゃんだけでなく由比先生の存在がこのドラマを何倍も厚く深くしてくれました。
キャスティングから演出から何から何まですんばらしいNHKさんには足を向けて寝られません。
この作品を観ていなかったら、私は人生損するところだったし、素晴らしい役者さんを新たに2人も見つけられて、エンタメ好きの私はこれからの人生得した気持ちでいっぱいです。
そして、自分が見るか躊躇していた作品が素晴らしかった時に毎度思っているのですが
「食わず嫌いは絶対に損」
観る前から判断するのは本当によくない。とくに、お金を払わずに見れるんだったら絶対に1話は見てから判断すべきですね。
反省。猛省。
夏ドラマ2018覚書
やっと、観たかったドラマ最終回まで観終わったので
2018夏ドラマ個人的総評!!!
結局最後まで見たドラマは、
義母と娘のブルース・グッドドクター・探偵が早すぎる・GIVER・dele・この世界の片隅に・青と僕
ゼロ一攫千金 は途中すっ飛ばしちゃったけど、最初の5話くらいと最終回は見た。
透明なゆりかごは最終回終わってから追っかけました。
高嶺の花とサバイバルウェディング、ヒモメンは途中離脱。くらいかな。
ハゲタカとケンカツは1話見て、自分には合わないと思ってやめた。
この夏は何といっても
ギボムス
でしたね!!
もうさすが森下脚本!!!としか言いようがなかったです。
基本的に、原作のある作品が映像化されたときは全て終わってから原作読む派なんですけど、ギボムスに関しては2話辺りで原作買って最終回の前に読み終えました。
4コマがこうなるの?!!!!!
もう、多分、いや、当たり前なんでしょうけど、だいたい47分×10話に尺をおさめ、そのなかで話に起伏をつける手腕のすごいこと…
あと、なんといっても原作をもとにしながら物語とキャラに対する肉付けの仕方が…
例えば、原作ではただのうわさ好きっていうだけの下田さんが、ドラマでは物語を大きく左右する重要な不動産屋のおばさんになってたり、ひろきが原作ではわりとただのみゆき好きなイケメンだけど、ドラマではふくよかで優しくて賢い、森下脚本おなじみの幼馴染属性をそなえていたり、、、
原作の名場面は全部入っているのに、ストーリーは違って話が奥深くなっていたり、とにかく脚本がすんごい!!!
あと、これはもう、綾瀬はるかさんの演技力を見越してのキャラ設定ですね。
原作では、亜希子さんが無表情っていう設定はないんですよね。でも、綾瀬さん演じる亜希子は無表情でも気持ちが伝わってくる… だからトンチンカンなことをしても愛を感じるし、観ているこっちがもどかしくなってしまう。
竹野内豊さん演じる良一さんも素晴らしかった…
個人的に好きだったのは、第4話?5話?くらいの、良一さんが亜希子さんの有能さに嫉妬してしまう回。いつでも優しい暖かいひだまりみたいな良一さんが、言ってはいけないことを亜希子さんに言ってしまった時の、ハッとする顔はこっちが苦しくなりますね。
後はもう、言わずもがな子役ちゃん+井之脇くん・上白石萌歌ちゃん
横溝菜帆ちゃんの涙の演技には脱帽でした…
井之脇くんと萌歌ちゃんは、子役ちゃんたちの演技を正確にとらえてましたね…
最終回のみゆきの泣きの演技、6話を訪問彷彿とさせるあの泣き方!!!!
ずるい!!!と思いました。
子供が大人になってのお話ってよくあるけど、あんなにも子役と成長後の役が地続きになっているの初めて見ました。
MISIAさんの主題歌も、流すタイミングも、すべてが素晴らしかった…
アイノカタチは人それぞれで、でも大切な人と自分のそれが重なったとき、日常をてらしてくれる小さな奇跡・時には大きな奇跡が起こるのかもな
原作ではさらにその10年後まで描かれているので、可能なら続編が見たいですね!!
あと、この夏ドラマで絶対に外せないのが千曲川さん!!!!
もとい、探偵が早すぎる
いやー笑った!!!!あの3人衆が天才すぎた!!!!
滝藤さん、ぶっ飛んでましたねー。でもマジで好き。かわいいすぎ。そしてなんといってもお別れのシーン… さみしいとかたる背中が、横顔が…
確実に千曲川ロス。
途中で衣装入れ替えてお互いに成りすましてたけど、マジでネタバレまで気づきませんでした。水野さんのアクションすがすがしかった!!!
アリスちゃんはちょっとおバカな一華がハマりすぎてたし本当にコメディエンヌです
探偵が早すぎるはチェインストーリーまでがセットだと思います!!!
あと一日頑張ろう!!て思わせてくれる木曜日が恋しい!!
グッドドクターの山崎賢人さん、上野樹里さんも素晴らしかった…
山崎賢人さんは、35歳の高校生以来キタ!!!って勝手に思ってました。
彼には恋愛モノ・青春モノ・実写モノをしばらくお休みさせて…
でも、湊は山崎さんがどの作品も真摯にまっすぐ演じてきたからこそなんだろうなあ…(何様)
上野樹里さんは、湊の鏡みたいな感じでしたね!湊ももちろん成長していたけど、瀬戸先生は湊の存在・成長によってぐるぐる変わっていって、夏美先生大好きです…
正直、ドラマの内容は想像しやすかったし、結末はだいぶ見えてたけど、それでも飽きずに見続けられたのはお2人を観るためにドラマを観ていたからです!
この世界の片隅にもよかった。この夏に、やる意味のあった作品だと思いました。
どんどん世界が変わっていく中で、過去を忘れがちなご時世に、決してとっつきやすくはない、しかもアニメ実写化が既に成功している作品をやるというのはかなりの挑戦だったのだろうなと。しかも、TBSの安定枠である日曜劇場で。
私は原作も映画も見ていないので何もわからないですけど、でも戦争が、原爆が、この日本で確かに過去に存在していたのだ。と改めて思いました。
松坂桃李さんの繊細な演技が炸裂していたなあ… 広島の原爆ドームの前で話をする周作さんの表情がすべてを物語っていました。
尾野真千子さんはもうなんか化身って感じでしたね。
とにかく、私は観てよかったと声を大にして言いたい!!!
もう1つはdeleか。皆さん、このクオリティの作品を本当に無料でいいの??って言っていて、ほんとそんな感じでした。
個人的には、佑太郎とか圭のいろいろを全話通して描くのではなく、お話の1話分として引っ張らないのが好感でした。
あと、すっきりした答えをだしたりださなかったり、そういうリアル感がありましたね。シリーズものの推理ものが苦手な身としてはドンピシャでした。世界観、ぐっとくるちりばめられた台詞。見た後の疲労感が癖になってたなあ…
個人的には、4・5・7話が好きです。
あと、あまり話題にならなかったのですけど、「青と僕」っていう良作がフジテレビ深夜で放送されてきまして… 我らがギボムスのヒロキくんこと井之脇海くんが主演で、池田エライザ様と寛一郎くん(佐藤浩市さんの息子さんらしい)がメインです。
とにかく映像がきれい!なのと静かだけど恐怖が迫り来ているような、独特の空気感がとても好みでした。内容もよかったー。
全6話とは思えない濃密さでした!!
透明なゆりかごは別枠で触れます。良すぎたので。
自分による自分のためのブログ
Twitterの140文字では足りねーよ!!!
ということで、
”自分の好きなものについて文字数気にすることなく記録用ブログ”
始めます。
結局、自分と1番気が合うのって自分ですからね。
Twitterで好きな作品検索して、もちろん首が千切れるほど縦に振りたいような意見に出会えたりとか、面白い意見になるほど!って思ったりとか、そういうことも多いんですけど、どうしても気分が沈んでしまうような、自分とは合わない意見にも出会うわけで…
そういう時に自分の言葉によって回復することができるたちなので。
あとはまあ、万が一覗いてくれる方がいたら、その人に自分の好きな作品を上手にプレゼンできているような、そんな風にしよう。
そうしよう。